知っていると役立つ!?プラスチックメーカーの業界用語集~第2巻~
以前にご紹介させていただいた、プラスチックメーカーの業界用語集の第2巻です。
今回も知っていると、いつかの時に役立つかもしれない……
マニアックな用語をお届けしたいと思います。
プラスチックの名前~その2~
今回は、街中で見かけるプラスチックをご紹介致します。知っていれば、お買い物やお出かけがちょっと楽しくなるかも?!
ABSについて
ABSはポリスチレンのような見た目でシャキッとキレイに仕上がります。強度もあり割れにくいです。
ABSが使われている製品の代表的存在と言えばレゴブロックです。
出典:レゴブロックでスケジュールを組めば、仕事の時間配分が一目で分かる
シリコンについて
シリコンの調理器具はいまや誰でも一つぐらいは持っているんではないでしょうか。シリコンはとってもやわらかい素材ですが、ポリエチレンとは違い
耐熱冷温度は-75~230度ぐらいで水蒸気などにも強く調理器具にはピッタリのプラスチックです。
出典:ルクエ レシピブログ
アクリルについて
アクリルは透明度がとっても高く、すごく硬いプラスチック薄くするとガラスのように見えるので、水族館の水槽に使われていることもあります。
加工は、板状に成型したアクリルを切って接着剤で張り合わせて使うことが多いです。
出典:美ら海水族館の巨大水槽のパネルはアクリル製。
製品の品質や製造に関わる言葉
プラスチック製品をよ~く観察していると、小さな工夫がたくさん施されています。ここからは、製品の品質や製造に関する言葉や名称を紹介していきます。
リブ(折り返し)
製品に付いている折り返しのこと製品の強度を増す。
変形などを防ぐ、製品同士がきれいに重なりすぎて抜けなくなるのを防ぐなど
とっても役に立っています。
特に大きな製品などは、リブがついている場合が多いです。
フィットボックスは製品の変形を防ぐためのリブも、こだわってデザインされています。
勘合(かんごう)
製品の部品同士がきれいに入るかどうか「勘合を確認する」という風に使う。
複数の部品を組み立てて使う製品の場合などは勘合が重要なチェックポイント
勘合が“あまい”とすぐに抜けてしまったり、バラバラになる。
勘合が“きつい”と部品同士が上手くかみ合わなかったりする。
成型で製品の部品を作るときは、勘合調整をする金型職人さんや成型職人さんの勘がとっても重要です。
抜け勾配(ぬけこうばい)
成型したプラスチックを金型から取り出すために必要な傾斜のこと例えば、立方体に見える製品でも上面と下面の面積は少し違い側面は台形になっています。
それは、製品に1°とか本当に少しの傾斜が付けられているからです。
射出成型(インジェクション)で作られた製品には、抜け勾配が必ず付いています。
ほんとによく観察しないとわからないですが……
高級なプラスチック製品などは本当に、抜け勾配がわからないものもあります。
抜け勾配が必要な理由については、こちらの記事をご覧ください。
“プラスチック製品”ってどうやってできてるの?〜成型方法編〜
マスターバッチ
製品に色をつけるための顔料のこと(配合量はプラスチックの種類や製作方法でも変わります)
プラスチックの材料に何キロに対して1~5%(ほんの数グラム)で
製品にしっかり色づけができます。
見た目は、カラフルな色が着いたお米のようです。
出典:マスターバッジとは?
まとめ
今回も前回に引き続き、マニアックな業界情報をお届け致しました。プラスチック製品を1つ作るといっても、プラスチックの種類の選定から
製品の品質を保つために多くの工夫が施されています。
あなたにちょっと気づいていただけると、社員全員大変うれしく思います!!!
お時間のあるときに第1巻も合わせてご覧ください。
知っていると役立つ!?プラスチックメーカーの業界用語集