リサイクルすると財布にやさしい デポジットって知ってる?
自分の身の周りを見渡してもプラスチック製のものであふれています。
そこで「プラスチックはちゃんとリサイクルされて使われているのか」という疑問がわいてきました。
今回は、ちょっとまじめにプラスチックのリサイクルについて考えてみたいと思います。
日本って、どれぐらいゴミが捨てられているの?
なんと日本人一人で一日1kgのゴミを排出していると言われています。(日本人一人当たり年間で約320kgのゴミを排出している。)
日本はゴミの焼却量は世界一という結果。ゴミの排出も世界のラインキングで上位に入っている場合が多いです。
出典:ネットワーク「地球村」
日本のプラスチックごみについて
日本人は、もともとキレイ好きなので他国と比べても消費が早くなにかにつけ過剰包装であることが要因に考えられます。
商品の包装には、プラスチックが使われているものが多く
(ビニール袋・ペットボトル・発泡トレーなど)
プラスチックの生産数と廃棄数が多いのも事実です。
出典:プラスチック20の?
しかし、最近はリサイクルの意識も高くなってきて
プラスチックの有効リサイクル率も上がって来ています。
出典:プラスチック20の?
リサイクル率が上がっているからといっても
日本はゴミの排出量が多いので、結局は多くのプラスチックが捨てられていることになります。
プラスチックゴミの中でも包装に使用されたものが66%以上になります。
果たして、このままでいいのでしょうか
そこで、リサイクルが進んでいる他国について調べてみることにしました。
デポジットによるリサイクル
デポジットって?
調べていく中で、とてもいい取り組みを見つけました。「保証金」と訳され、容器やサービスを利用する際に必要なカードなどを貸借する際に支払う「預かり金」のこと。使い捨て防止の観点から導入され、一般に、発行元に返却するとその支払った額が払い戻され、破損・紛失した場合には戻ってこない場合が多い。 使用済み製品や容器の回収率が上がりリサイクルや適正処理が進む、ごみの散乱を防ぐことができる。
出典:デポジット - Wikipedia
つまり、デポジット代が商品代にプラスで追加されているこになります。
日本では、ペットボトル飲料も含め食品の容器はほとんどが商品代に組み込まれています。
なので、簡単に捨ててしまうのかもしれません。
デポジットだと、容器を所定の場所に返却すると商品代にプラスで支払っていたデポジット代が返金されるので、リサイクルにも熱心になるということです。
デポジットについて、政府ぐるみで取り組んでいる国を見つけました。
環境先進国ドイツ
出典:ドイツで行われるリサイクル事情
ドイツといえば工業が盛んで風力発電なども有名、リサイクルにも前向きなイメージがあります。
国内では、リサイクルや環境に対する制度がたくさんあって中でも
食品の容器に対するデポジットは、1989年から政府ぐるみで取り組み がされています。
ドイツではリターナル容器(再利用可能な容器)が推奨されており、ペットボトルでも回収し30回以上使用されるそうです。
飲料の容器の回収率は驚愕の94%以上!!
リターナルし難い缶入りの食品に関しては、国内での製造が厳しく制限されているとのこと。
ドイツのペットボトルの回収方法とデポジットの返金方法はとても簡単
まず、デポジットマークの付いた容器は捨てずに取っておきます。
出典:ドイツのPfandシステム(デポジット)
そして、近くのスーパーにある回収箱にマークをスキャンして容器を入れます。
出典:飲料ボトルのデポジット金寄付制度で気軽に社会貢献
すると、レシートが発行されるのでレジに持っていくと返金されます。
出典:ペットボトルデポジットの受領書
容器の自動回収ボックスがないお店でも、店員さんに見せれば
デポジット代を返金してもらえるとのことです。便利ですね!
ドイツの町に、ペットボトルなどはほとんど落ちてないそうです!
しかし、お小遣い稼ぎのためにゴミ箱をあさる人も居るようで
一部、地域や空港などでは清掃スタッフ以外はゴミ箱をあさってはいけないそうです。
森と湖がとってもキレイなスウェーデン
出典:湖と森の国「スウェーデン」の美しい世界遺産まとめ
スウェーデンといえば、自然が多くてナチュラルなイメージがあるのではないでしょうか。
スウェーデンもドイツと同じく環境先進国として有名です。
リターナル容器やデポジットの導入は古く、アルミ缶は1982年に75%以上のリサイクルができなければ使用禁止にするという厳しい政策も設けられました。
アルミ缶の回収率に関しては、世界一位を誇ります。(91%)
ペットボトルに関しては1991年からワンウェイ(1回きりの使用禁止)が禁止されています。
子供に対し環境問題に関する教育はとても熱心で、幼稚園から高校まで行われキャンプやアウトドアなどを通して教育されています。
その他デポジットに取り組んでいる国
アメリカ
ニューヨーク州では、ごみの散乱問題解決のためにデポジットが導入されました。その他、デポジットを食品の容器に付けることで、それを拾うホームスの自立支援センターの設立なども行っています。
台湾
ごみの散乱問題に悩んでいたため、1992年にペットボトルのデポジットがスタート。問題は解決方向に向かっているそうです。
まとめ
私も、生活しているなかでペットボトルをよく普通のゴミ箱に捨ててしまうのですがデポジットがあれば捨てるときに躊躇するし、回収の際にも少しだけお金が返ってくることでリサイクルにやりがいを感じるように思いました。
ドイツのようにペットボトルを30回以上再利用するのは無理かもしれませんが、日本でもこのデポジットの取り組みはすぐに導入すれば良いのにと思います。
日本で取り組むならもっと発展させペットボトル以外のプラスチックにもデポジットをつけることで、回収されやすくなり資源を大切にできるようになるのではないでしょうか。
日本では、まだまだ馴染みのないデポジットですが近い未来にはもしかしたらみんなが知っている言葉・みんながしている行動になるかもしれません。
トップ画像 出典:http://pds.exblog.jp/pds/1/201304/07/87/c0025187_223095.jpg